合併処理浄化槽とは
合併処理浄化槽では、自然の中に生きている「微生物」たちが汚れを食べて水をきれいにしています。それらの微生物には、空気を好む「好気性微生物」と空気が嫌いな「嫌気性微生物」がいます。 微生物たちは水中の汚れ(有機物)をエサにして、数をどんどん増やしていきます。浄化槽をうまくはたらかせるためには、微生物たちの特徴に合わせて、元気になれるような環境や条件を整えることが大切です。
合併処理浄化槽の仕組み
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一次処理槽第一室(嫌気ろ床槽)/一次処理槽第二室
汚れた水に含まれる浮遊物(固形物)を「ろ材」が取り除くほか、酸素を必要としない「嫌気性微生物」が汚水中の有機物(汚れ)を分解し、浄化します。第一室から第二室に汚水が移って、さらに同様の手順で浄化されます。 -
第二処理槽
ブロアによって送られた空気で汚水を循環させて、接触材に付着する「好気性微生物」(酸素が十分ある所で働く微生物)を利用し、汚水中の有機物をさらに浄化していきます。 -
沈殿槽
浄化した処理水に含まれる固形物を沈殿させ、きれいな上澄み水を消毒層へ送ります。 -
消毒層
塩素消毒をして、衛生的に安全な水として放流します。
単独処理浄化槽と合併処理浄化槽の違い
合併処理浄化槽とは、台所や洗濯などの生活雑排水をし尿と合わせて処理できる浄化槽です。
合併処理浄化槽を設置した場合、単独処理浄化槽に比べ、堀などに放流される汚れの量が8分の1になります。
浄化槽使用上の注意
浄化槽は、維持管理を適正におこなわないと、浄化槽から放流される水の水質が悪化したり、悪臭が発生してしまうことになり、逆に生活環境を悪くする原因となってしまいます。
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トイレには、ティッシュペーパー、おむつ、たばこの吸い殻など、トイレットペーパー以外のものを流さないでください。
水に溶けないので、配管が詰まったり、浄化槽内の故障の原因になります。 -
使用済みの天ぷら油は流さないでください。
皿についた油等は、少しなら流しても問題ないのですが、天ぷら油そのまま流すと、固まり配管が詰まったり、浄化槽内の故障の原因になります。
容器に貯めて分別収集に出してください。 -
台所からでる調理くずや、残飯などの生ゴミは、三角コーナーなどで水を切り別に処理しましょう。
指定された収集日に収集バケツに出してください。 -
洗剤は適量を使いましょう。
カビ取り剤や漂白剤などの使用は適量使用してください。塩素系の消毒殺菌効果がある薬剤は、浄化槽内の微生物に影響を与える恐れがあります。使用する場合は、使用後少し多めの水で洗い流してください。